京都 嵐山、初冬のライトアップは魅力があるか?

嵐山,春は桜、秋は紅葉が美しい。
年によっては初冬の12月初旬でも紅葉が見られるときもある。
嵐山で12月10日から20日の間ライトアップされると知り、本日は最終日。時間をやりくりして行って見た。
それほどの人ごみは無かったが訪れているのは学生とカップルがほとんど。時には娘さんを連れたお父さんも見られた。
52歳のおじさんが一人で嵐山というのもチョット怪しい感じかもしれない。
今日の嵐山はすでに紅葉も散り去って裸になった木の枝が照明を受けて
夜闇にボーっと浮き出され、みすぼらしさをさらけ出していた。
暗い冷え冷えとした夜空に下弦の月が嵐山の稜線から少しだけ浮き上がった空間に陣取って、凛としていた。

そもそも何故嵐山に来たかったのか?
大学1回生の時に嵐山の対岸の対嵐坊という料亭で京大空手部の全関西学生選手権の優勝祝勝会を兼ねたOB会の宴が催された記念の料亭であったことから、そこをもう一度見てみたいという気持ちが心の底にあったことが本日一人でも嵐山を訪れた理由だった。
チョットした回顧気分がおじさんを動かしたということなのだ。
本来は対嵐坊で食事をしたかったが、うろ覚えの記憶でその場所にいったものの見つけることができなかった。おそらくこのあたりだろうと思い、「嵐月」に入ったが、二人以上でないとだめ、だと言われた。「えっ?」と聞き返すとどうもカップル向けの懐石料理メニューで客を確保するという営業戦略らしい。
仕方なくその右となりにある料理屋(料亭ではない)に入り、豆腐懐石(1900円)と日本酒熱燗2本を注文して食事にありついた。
豆腐はスーパーで売っているようなもので特徴のあるものではなかったが
例の「対嵐坊」の話を聞きたかったので入る料亭はどこでも良いといえばよかった訳なので苦にはならなかった。
残念なことに約30年前に取り潰しとなって今は弁慶という店がたっているとのこと。
例のカップル向けの懐石を売り物にしている嵐月の西隣りの料亭の位置だということも豆腐懐石のベテラン店員さんから伺うことができた。
どうもありがとうございました。しかし昔の思い出は思い出の中で生きているのだ。こころのページに大切にしまっておこう。